大阪府吹田市の小児科・小児外科 あづま小児科クリニック

おうちでケア

あづま小児科クリニックHOME > おうちでケア

おうちでケア

おうちでケア

小さいお子様は、とにかく急な病気や怪我が多いです。そんなときあわてず騒がず、状況をしっかり判断しましょう。お母様の正しい対応こそ、お子様にとって一番の治療になります。

このペ−ジは当院の開院に携わってきた看護スタッフが育児経験に基づいて作成しました。
【担当】早坂明代 前野彼佐子 中村美穂 川邉珠江

子どもが病気のときは

病気のときの観察のポイント
  1. ゴキゲンはどうか?(おかあさんをみて笑顔があるか?)
  2. 食欲はあるか?水分はとれているか?
  3. 体温は?

の順に観察してください。
高熱があっても、おかあさんを見てニッコリ笑顔をみせ、食欲もあれば、大きな病気の心配はありません。

受診の前の注意点

1.診察室で困らないように脱がせやすい服を着せる
1.診察室で困らないように脱がせやすい服を着せる

診察室では、お子様の服を脱がせて全身の状態をみたり、胸の音を聞いたりします。寒気がするときは重ね着をさせて出かけてもかまいませんが、前開きのものや上下に分かれているものなど、脱がせやすい服を着せるようにしましょう。また、授乳やオムツ替えも事前にすませておきましょう。

診察がスムーズに受けられるようにしておくと、体調のすぐれないお子様にかける負担を少なくできます

2.受診用のセットを用意しておく

赤ちゃんが小さいときは、発熱や下痢など病院へいく機会も多いものです。急な受診のときにもあわてないように、病院用のバッグを用意しておくのもいいでしょう。

  • ◇用意しておくもの◇
  • 母子手帳・健康保険証(あれば医療証)・診察券
  • 着替えやオムツ・ビニール袋
  • ハンドタオル・ティッシュペーパーなど
  • 病気の経緯を書いたメモ、お薬手帳など
  • 必要ならミルク・哺乳瓶・お湯
3.症状を詳しくまとめておく

具合が悪くなった経緯を知ることで正確な診断をすることができます。いつもとどのように違うかを簡潔に正確に伝えることが大切です。診察のときにあわてないように以下のことをメモしておきましょう。

  • ◇症状メモ◇
  • 体温や食欲、ウンチやオシッコの回数と状態、睡眠時間や機嫌など
4.救急病院を受診した場合は・・・
4.救急病院を受診した場合は・・・

土日祝や夜間に救急病院を受診した翌日に、最寄りの医院に受診する場合は、病状の説明をどのようにされたのかをメモしておき、処方された薬の内容とともに、医師に伝えるようにしましょう。

発熱

急を要する発熱

子どもはよく熱をだすものです。だから熱が出ただけであわててはいけません。しかし、次のような場合は注意が必要です。

  1. 生後3ヶ月未満の発熱
  2. 水分も受けつけず、尿があまり出ない
  3. 嘔吐が激しい
  4. ぐったりして意識がぼーっとしている
  5. 息が苦しそう
  6. 顔色がとても悪い
解熱剤は使いすぎない
解熱剤は使いすぎない

熱が出たからといってすぐに解熱剤をあたえる必要はありません。ひきつけを繰り返す人については、解熱剤よりもむしろ抗けいれん剤のほうが優先されます。解熱剤を使うのは、熱が出て苦しくて水分もとれないとき、寝ることができないときなどです。

病院へいくかの判断
おうちで様子をみる 多少熱っぽいけれど、機嫌がいい。食欲もあって、ぐっすり眠れる
診療時間内に受診 熱が高くても水分がきちんと取れている
おでこやわきの下を冷やすと、気持ちよさそうに眠れる
熱はあっても機嫌がいい
診療時間外でも受診 熱が高く、ぐったりしている
おっぱいや水分も受けつけない
大至急救急車を呼ぶ 意識がない
39度以上の熱があり、立て続けに吐く
激しい下痢・嘔吐をともない、オシッコが出ない
ひきつけを起こしている

せき

せきの出る病気
コンコンと激しくせき込み、最後にヒューっと息を吸い込む 百日咳
突然、激しくせき込み始め、呼吸も苦しい 異物がのどにつまった
コンコンという乾いたせきから、ゴホゴホと重いせきに 急性気管支炎
せきとともにゼィゼィ 気管支喘息や
喘息性気管支炎
声がかすれて、犬が吠えているようなせき(オットセイの鳴き声のようなせき) 急性咽頭炎
(クループ)
せきがあるときのケア

1.上半身を高くすると呼吸が楽になります。

2.せき込んで吐いてしまうときや食欲のないときには、脱水症状をふせぐためにも水分補給をこまめに

3.室内の湿度を高くして換気を充分に

病院へいくかの判断
おうちで様子をみる 軽いせきが続く程度
診療時間内に受診 せきがひどくなる
コンコンとかわいたせきから、ゴホゴホと湿った音になる
発熱があり、呼吸が速いが機嫌はいい
生まれたときから呼吸が速めで、体重の増えが少ない
診療時間外でも受診 小鼻をヒクヒクさせて呼吸をしていて、ぐったりしている
せきがおさまっているときにも肩で息をしている
みぞおちや、ろっ骨のあたりが呼吸とともにへこむ
吐いてぐったりしている
夜中に犬の吠え声(オットセイの鳴き声)のようなせきをしている
ゼィゼィ、ヒューヒューという呼吸をしている
激しくせき込んで、呼吸ができないほど苦しそう
大至急救急車を呼ぶ 顔や唇が紫色(チアノーゼ)になっている

鼻水・鼻づまり

鼻水のケア
鼻水のケア

水ばながたれたり、鼻の奥でズルズルいっているときは、専用の鼻汁吸引器で吸ってあげましょう。おかあさんの口で吸い出してあげてもよいでしょう。両方の鼻のあなを口でおおって、強めに吸います。鼻を吸ったあとは、おかあさんのうがいも忘れずに。

寝かせるときは、頭を少し高くし横向きにすると、鼻水が外へ流れ出やすくなります。頭が低いと、鼻の奥からのどや耳のほうに流れやすくなり、中耳炎を起こす場合があります。

鼻水は、鼻の下がかぶれる原因となるので、こまめにふき取ってあげましょう。乾いた布などで拭くと、皮膚が傷ついてかぶれやすくなるので、ぬるま湯でぬらしたガーゼなどで、そっとふき取ってあげましょう。鼻水をふき取ったあとは、よく乾かしてから保湿クリームなどで皮膚を保護することも忘れずに。

鼻づまりのケア

1.室内の湿度を高めにして、換気も忘れずに。

2.鼻のとおりをよくする方法

病院へいくかの判断
おうちで様子をみる 鼻水・鼻づまりがあっても機嫌がいい
よく眠っている
診療時間内に受診 呼吸がつらそう
鼻水が黄色や緑色をしている
鼻がつまって眠りづらそう
鼻がつまっておっぱいが飲みにくそう
診療時間外でも受診 呼吸がつらそう
鼻水が黄色や緑色をしている
鼻がつまって眠りづらそう
鼻がつまっておっぱいが飲みにくそう
大至急救急車を呼ぶ 目がかゆそう。目やにが多い。目が充血している

嘔吐

嘔吐を引き起こす病気
発熱・頭痛・嘔吐・ときに意識がもうろう・首筋が硬い 髄膜炎
便が白っぽく、下痢をともなう 流行性嘔吐下痢症
(ロタウイルス)
トマトケチャップ(またはイチゴジャム)のような血便 腸重積
ひどい腹痛と発熱、ときどき血便 食中毒や
細菌性腸炎
赤ちゃんが乳を噴水のようにたびたび吐く 肥厚性幽門狭窄症
頭を強く打ったあとに繰り返し吐く 脳出血の可能性
吐き気があるときのケア
吐き気があるときのケア

1.吐きたいのに、うまく吐けないのは苦しいもの。全部吐いてしまったほうがかえって楽になることもあるので、おかあさんの人差し指で、舌のつけねを強く押して吐き気を誘います。赤ちゃんの場合は、ひざの上にうつぶせにして乗せ、下を向かせて背中をさするのもよい方法です。

2.寝ているときに吐いたときは、吐いたものを吸い込んで気道をふさがないように、顔を横に向けます

水分のあたえ方
  1. 吐いたあと30分くらいしてから湯冷ましや幼児用イオン飲料や低浸透圧のイオン飲料などを10mlくらいから始め、5分おきに飲ませてください。お子様が吐いたとしても少しずつ根気よく続けましょう。ただし、あまり嫌がる場合は、無理強いはしないでください。
  2. 母乳やミルク栄養児の場合は、母乳・ミルクを少しずつ何度もあたえてください。その場合、ミルクを薄めたり、無理にイオン飲料に変更する必要はありません
  3. 水分をまったく受けつけず、ぐったりしてきたら病院へ!オシッコがでなくなったらピンチ!!点滴が必要です。
病院へいくかの判断
おうちで様子をみる 吐いていないときは比較的元気
診療時間内に受診 軽い吐き気程度で、ほかの状態に変わった様子はない
ひんぱんに吐く
授乳後に勢いよく吐く
1日に何度も吐くが、食欲がまずまずあって、水分も取れている
診療時間外でも受診 吐いていて、白っぽい下痢がある
立て続けに吐いて、ぐったりしている顔が青ざめてきた
大至急救急車を呼ぶ 以前に【腸重積症】と診断され、同じ症状がみられる
急に泣き、おさまってもしばらくするとまた激しく泣き、ぐったりしている
繰り返し吐いて、高熱、下痢もあって、水分が取れずにぐったりしている

下痢

下痢を起こす病気
嘔吐もあり、便が白っぽい 流行性嘔吐下痢症
(ロタウイルス)
突然激しい下痢がはじまり、ひどい腹痛と発熱、血便をともなうことがある 食中毒や
細菌性腸炎
トマトケチャップ(またはイチゴジャム)のような血便 腸重積
せき、鼻水などとともに下痢がある 感冒性消化不良症
急を要する発熱
食事の注意(乳児編)

母乳の場合

ミルクの場合

離乳食を食べている場合

食事の注意(幼児・学童編)

水のような便のとき

ドロドロの便のとき

やわらかい便のとき

××下痢のときに食べないほうがよいもの××

下痢のときの注意点

1.水分補給が一番大切です。

2.栄養のことは気にしないで

病院へいくかの判断
おうちで様子をみる いつもより多少便がゆるい程度
1日の便の回数が、普段より1〜2回多い程度
診療時間内に受診 機嫌が悪く食欲がない
下痢が1週間以上続いている
水様便が1日に5〜6回以上出る
嘔吐・発熱をともなっている
便に少量の血が混じって、すっぱいにおいがする
下痢と嘔吐があるが水分がとれている
診療時間外でも受診 水分がまったくとれない
便が白っぽく、頻回に便が出る
便に血が多量に混じっている
トマトジュース(イチゴジャム)のような粘血便が多量に出る
熱があり、便がいつもと違ってひどくにおう
大至急救急車を呼ぶ 下痢と嘔吐が激しい
大泉門がへこんでいる

鼻血

鼻血がでたら
  1. まず座らせて、落ち着かせる。親も深呼吸!落ち着きましょう
  2. 母乳やミルク栄養児の場合は、母乳・ミルクを少しずつ何度もあたえてください。その場合、ミルクを薄めたり、無理にイオン飲料に変更する必要はありません。
  3. 口から呼吸するように促す
  4. 鼻のやわらかい部分(鼻翼)を5〜10分しっかりつまんで圧迫する
  5. おでこから眉間のあたりをぬれタオルなどで冷やす

注意!!

再出血をふせぐ
再出血をふせぐ

出血後、鼻の中にある血の塊を無理にとらない
鼻を強くかまない
鼻の中に指を入れたりして粘膜を傷つけない

病院へいくかの判断
おうちで様子をみる すぐに止まった
診療時間外でも受診 大量(洗面器に1杯くらい)に出血した
すぐに止まったが、血液疾患がある
すぐに止まったが、高血圧があり、薬を内服中
大至急救急車を呼ぶ 割りばしなどが刺さった(抜かずにそのままの状態で診察を受けましょう)
なかなか止まらず、顔色が悪いとき
  • Contents Menu
  • HOME
  • 医院紹介
  • アクセス
  • 診療案内
  • おうちでケア
  • 予防接種
  • おかあさん手帖
携帯サイトからもご覧いただけます。